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2007年3月14日 (水)

嘉津宇岳に登る

ここしばらく、山へ行っても車道を歩くことが多かったので、久しぶりに山らしい山に登りたくなった。眺望に恵まれ、ありのままの自然を味わえて、山に登ったという満足感が得られる山。登山の対象が限られている沖縄でもそんな山は存在する。本部半島にある嘉津宇岳(452m)と安和岳(432m)だ。

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名護市街から見た嘉津宇岳(右)と安和岳(左)。ピラミダルな山容がカッコイイ。

古巣岳→嘉津宇岳→安和岳のルートでこの山群に初めて登ったときの印象は鮮烈だった。亜熱帯の自然、眺望、登山の醍醐味という3つの要素を兼ね備えていたからだ。同時に、沖縄でも十分に登山を楽しめることを知って嬉しくなった。

最初に登った縦走コースで山登りをガッツリ味わいたい気持ちもあったが、天気予報によると今日は午後から下り坂。家を出た時間も遅かったのでターゲットを嘉津宇岳に限定し、南面の登山道で登り、東側登山口へ下ることにした。

起点となる勝山公民館は、家から自転車で30分ほどの距離にある。途中にはハードな登り坂もあるが、何度も行くうちに慣れてしまった。

いつものように公民館の脇に自転車をとめる。道路を挟んでテラスがあり、地元の「勝山つたえ隊」のログハウスが建っている。今日登る南面の登山道はこの「勝山つたえ隊」の方々によって整備されたもの。本当に有り難いことだと思う。

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三角山から安和岳につづく稜線。手前が「勝山つたえ隊」のログハウス

のどかな山村風景のなかを10分ほど歩くと登山口につく。コースサインに従ってシークヮーサー畑の道を登っていく。嘉津宇岳と安和岳の間にある深い谷。登山道はこの谷の涸れた沢にある。岩の上を歩くことが多く、野趣満点な道。

この谷に初めて足を踏み入れたとき、ちょっとコワいと思った。沢沿いのために樹木が密生し、昼でもすこし暗い。加えて、亜熱帯の植物と石灰岩が織りなす独特の風景。クネクネとのたうつように伸びる枝と網目のように岩を覆う気根。密林のジャングルという形容がピッタリだった。

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岩と合体した根が岩の色に染まっている。不思議だ。
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南米のアマゾン? いいえ、沖縄県名護市です。

しかし、繰り返し訪れるうちに、いつしか癒しの空間となっていった。ひとつは街の喧噪から隔絶していること。木々の梢を風がわたっていく音と鳥の鳴き声しか聞こえない。植物と岩が互いに絡みあい、ひとつに溶け込んだ風景にも安らぎを覚えた。山全体がひとつの生命体を形成し、その中に自分も包まれているような気がしたからだ。

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一方、デジカメ自然観察のフィールドとしてもトップクラス。あれこれ目移りしてなかなか前に進めない。

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天然のロックポットに美と静謐を見る。

やがて安和岳との分岐に到着。嘉津宇岳へは右のルートをとる。登るにつれて涸沢から黒土の道へ変わり、道の両側が草で覆われるようになる。

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タコの足のように伸びた根

稜線に出るといっきに視界が開け、前方に古宇利島が見えた。眺めがよいのでここで昼食をとる。

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天気がイマイチのため、遠方は霞んでいる。

昼食後、尖った岩が連なる稜線を慎重に歩いて嘉津宇岳の山頂へ。写真を撮りながらゆっくり登ったので、登山口を出発してから2時間半も経過していた。

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岩で覆われた嘉津宇岳山頂
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花見で登った八重岳が近くに見える。
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安和岳から三角山に続く稜線。このコースはスリリングで眺めもいい。

山頂から東側登山口まで普通に歩けば30分もかからないのだが、ここでも写真を撮りまくったために1時間ちかく費やすハメに・・・。

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途中には平坦な箇所もあり、森の散歩道という感じで楽しめる。
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森はさまざまな色彩に満ちていた。

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コレって、木が羽交い締めにされて枯れてしまったように映るのだが...

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東側登山口の展望台から見た名護市街
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登山口の駐車場と嘉津宇岳山頂

東側登山口から勝山公民館までは、車道を30分ほど歩くことになる。空は厚い曇で覆われていたが、降られずに済んだのは幸いだった。

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沿道にはトックリキワタ(徳利木綿)が植えられていた。枝の先をよく見ると、実と並んで綿状の固まりがぶらさがっている。

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この綿、枕や座布団にも使えるそうだ。格好がユーモラスなだけではなく、実用的な木でもあったということか。

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人の顔をしたトックリキワタ。やっぱりヘンな木だ。

前方に公民館が見えてきた。久々の山歩きらしい山歩き。次回は古巣岳と安和岳もまじえてさらにハードに迫りますか。

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