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2008年6月

2008年6月28日 (土)

多野岳山頂へ

名護の周辺には自然観察に適した山がいくつかある。なかでも名護岳と多野岳はクルマで容易にアクセスできるため、暑い季節にはありがたい。ホテル・タニューがある多野岳は山頂まで立派な道路が延びている。

昨年の5月に訪れたとき、ホテル・タニューの裏にある散策路でチョウを撮ったことを思いだした。山頂なので眺めもよい。景色を楽しみながら、チョウが舞う小道を久しぶりに歩いてみたくなった。

最近、タムロンのマクロレンズのピント合わせがうまくいかない。マニュアルでの微妙なピント合わせには集中力が欠かせない。暑さのせいでそれが散漫になっていた。

マニュアルでピントを合わせなくても済むように、ニコンの18-200mmズームを持参する。チョウやバッタなどの大きな虫ならこのレンズでも十分だ。むしろ、こちらのほうが使いやすい。

土曜日のせいか、山頂の駐車場はいつになく混んでいた。ホテルの裏側にある散策路へ下りていく。道は雑草で覆われ、歩くたびにバッタが跳ねる。黄色い花の間をツマグロヒョウモンが飛び交っていた。

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ツマグロヒョウモン
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アカアシホソバッタ

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オキナワクワゾウムシ

途中に何箇所かある、木が伐採された場所で樹海の眺めを楽しみながら散策路をぐるっと巡り、ホテルへ戻る道にはいる。しばらく進むと行き止まりになっていた。道路脇の倉庫には廃品が散在している。中を覗こうとすると、倉庫番のようなクモが行く手を阻んだ。

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サルの顔のようにも見えるユーモラスなクモ

チョウの種類はイマイチだった。でも、オートフォーカスでサクサク撮れるので気分がいい。手振れ防止機能も効果的だった。

今日の活躍でタムロンに奪われていた主役の座をふたたび射止めたニコンの高倍率ズーム。ただし、夏季限定という条件付きかもしれないが・・・。

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2008年6月26日 (木)

捨てられる花たち

もともと写真を撮るために買った花。1カ月もったのだから上等だ。花の命は短いというし・・・あれこれ自分に言い訳してみても、枯れた花の無残な残像はぬぐえない。

アパートの最上階のベランダで風当たりが強すぎたのか。亜熱帯の強い日差しをまともに浴びたのが良くなかったのか。枯れた原因は定かでないが・・・というのはウソで、花に対する愛情不足が原因であることは明らかだった。

水やりを1日サボったことがきっかけだった。翌日、花の葉っぱはひどくしおれていた。あわてて水をやると、だいぶ持ち直したようにみえた。が、花自体の魅力はすでに色褪せていた。その後、水やりを数日サボると花はすべて枯れてしまった。

枯れた花をゴミ袋に詰めながら、以前にも同じような体験をしたことを思いだした。

小学生の頃、犬を飼いたいと親にせがんだ。ほどなく、毛むくじゃらの子犬が家にやってきた。最初は犬に夢中でよく世話もした。中学、高校と進むにつれて親が犬の世話をするようになった。犬に飽きて持てあます息子に代わって・・・。

学生の頃、自宅に来た友人に犬を見せたことがある。家の壁と塀に挟まれた、日の当たらない一角で飼われている毛並みの悪い犬を見て、彼はショックを受けたようだった。

ダメだよ、ちゃんと世話をしてあげなきゃ・・・犬の頭をなでながらそう言った。最初は小さく吠えていた犬は鼻を鳴らして彼にすり寄っていた。

それから間もなくして犬は死んだ。十数年は生きたので寿命はまっとうしたのかもしれない。でも、幸せな一生だったとは思えない。それ以来、ペットを飼うのはもうヤメようと思った。飽きっぽくて薄情な人間には向いていないのだと。

花にしろ虫にしろ動物にしろ、写真を撮るだけに留めておくのが自分には一番合っていると思うことがある。対象が一番輝いて見える瞬間を切り取って自分のなかに定着させたい。そんな幻想にとりつかれているような気がする。

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愛犬ペス。見るたびに悔恨の念にとらわれる。そんな目で俺を見ないでくれ(目が隠れて見えないって・・・)

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2008年6月23日 (月)

雪と煙

梅雨が明けて、沖縄に酷暑の夏がやってきた。気温はそれほどでもないが、湿度が高いのがこたえる。散歩タイムの日没後の1時間を除き、エアコンの効いた室内に引きこもる毎日。

この季節になると内地の高原や北海道が恋しくなる。昔撮ったSL(蒸気機関車)の写真をパソコンのモニターで眺めた。雪景色の写真も多い。夏の沖縄ではとりわけ美しくみえる。

撮影したのは30数年前。当時はまだ中学生でSLに夢中だった。学校が休みになるたびにSLを求めて日本各地を旅行した。高校に入ってSLが全廃になると、それまでの情熱は一気に冷めてしまった。そして、100本を超えるフィルムだけが手元に残った。

2年前、SLのフィルムをスキャナでデジタル化してパソコンに取り込んだ。カビが生えているネガもあったが、ソフトで修正できることがわかってホッとする。デジタル化が写真に与えた恩恵ははかりしれない。

スキャンしたフィルムのコマをチェックしていくうちに、あることに気がついた。線路の近くで撮影した写真では、力強く煙を上げてドレンを切っている(シリンダーの蒸気を両サイドに吐きだしている)SLが多いのだ。出発後はそうなることが多いが、それ以外の場所でも少なからず見られた。

これはサービスだと思った。SLマニアの中学生にカッコイイ写真を撮らせるために、機関士が蒸気を制御して演出してくれていたのではないか。

撮影時にそれを認識していたかどうかは定かでない。おそらく、無邪気に喜んでいただけだろう。今日はカッコイイ写真が撮れてラッキーだったなどと悦に入っていたにちがいない。

手を振って感謝の気持ちを伝えたくても機関士はもういない。そんなことをこれまで繰り返してきたような気がする。

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只見線・会津塩沢。1973年12月撮影

*雪とSLをテーマにした写真セット"Snow & Smoke"をFlickrにアップしました。

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2008年6月16日 (月)

アジサイの園

沖縄にもアジサイの名所があるという。場所を調べると名護から近い。名称は「よへなあじさい園」というらしい。

ホームページで写真を見ると、青いアジサイが山の斜面を埋め尽くしている。ヒカゲヘゴとアジサイの組み合わせが亜熱帯の沖縄らしい。ここしばらく主役の座を占めていたタムロンのマクロレンズをVR 18-200mmズームに付け替えてアジサイの写真を撮りにいく。

季節限定なので平日でも人が多い。咲き誇るアジサイは見事だった。ただ、ピークは過ぎているようで、すこし色が褪せていた。休憩所の人が「先週は倍くらい色が濃かった」と話している。残念!

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フォトレタッチソフトで1週間前のアジサイを再現(?)

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アジサイのほかにもさまざまな花が植えられていた。花の色が多彩で楽しめる。アジサイのオマケという域を超えていた。

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コスモス
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トウワタ
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トウワタを食草とするカバマダラ

花が多ければ虫も集まる。本日の収穫はヨツスジトラカミキリ。そこそこ大きいので18-200mmの高倍率ズームでもなんとか収まった。

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ヨツスジトラカミキリ
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キスジホソヘリカメムシ

園内の小径を上ったり下りたりすること1時間半。湿気と暑さでグッタリする。昆虫用にマクロレンズも持参したのだが、交換するのが面倒になり、結局使わなかった。

これからいよいよ夏本番。屋外での撮影は短期決戦で臨むしかなさそうだ。

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2008年6月11日 (水)

県民の森を歩く

今週もすでに半ば。仕事がくる気配はない。これが冬なら喜々として山歩きに励むところだが、さすがにちょっと蒸し暑い。ハブも恐いし・・・。

その一方で、写真を撮りたくてウズウズしていた。マクロという未知のフィールドをもっと極めたい。週間予報によると、明日からしばらく雨の日が続くらしい。沖縄の天気予報はアテにならないけど、予報を口実に出かけることにした。

問題は行き先だ。マクロの天敵の強風が吹いている。風を避けられる場所で適度に日陰があるところ。

恩納村の県民の森が候補に浮かんだ。ルートのひとつに「渓谷コース」があり、小川に沿って遊歩道が整備されている。谷間なので風の影響を受けにくい。密生する樹木が日差しも遮ってくれる。

国道58号を南下し、安富祖の信号を左折して県民の森へ。家から30分もかからない。県民の森には海の眺めが見事な熱田岳に登るコースもあるが、今日はマクロ撮影が目的なので「渓谷コース」のサインに従って谷へ下りていく。

遊歩道は歩きやすく、沿道の木にはペンキ(?)で名前が書かれている。すこし無粋な気もするが、木の名前がすぐにわかるのはいい。

予想どおり、山の斜面が風を防いでくれた。でも、そのぶん蒸し暑い。湿気が多いせいかキノコもたくさん見かけた。が、求めるイメージのキノコは見当たらない。虫ではナナフシやササキリに遭遇した。

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ササキリの幼虫。成長すると緑色になる。

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エダナナフシ。遠目には木の枝のように見える。

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シマササグモ

遊歩道が沢から離れ、登りに転じる地点で引き返す。自然散策を楽しむには少々湿気が多すぎた。ただ、コース自体の雰囲気は悪くない。亜熱帯の森を手軽に体験できるお薦めのコースといえるかもしれない。

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恩納村・県民の森の渓谷コース

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2008年6月 8日 (日)

マクロの楽園

マクロ写真のいいところは、身近な場所で自然の神秘に触れられること。ハブの襲撃に怯えながら山に分け入らなくても、近くの公園や空き地に被写体があふれている。

とはいえ、撮影に専念できる場所は限られる。静かで人が少ない場所が望ましい。対象となる虫や花の種類が豊富だともっと嬉しい。

海洋博公園にある熱帯・亜熱帯都市緑化植物園は、お気に入りの撮影スポットのひとつ。家からクルマで30分ほどの距離。入園無料なので公園感覚で利用できる。

前回訪問したときは18-200mmズームしか持っていなかった。トンボやチョウなら問題ないが、小さな虫はアップで撮れない。このときの体験がタムロンのマクロレンズの購入につながった。

前回も撮ったアカスジカメムシを同じフェンネルの花で見つけた。にじり寄ってバチバチ撮る。ちょっとイイ気持ち。

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前回、カメムシとテントウムシの写真を撮ったトウワタにはカバマダラの幼虫がとまっていた。赤い蕾をムシャムシャ食べている。

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2カ月ぶりの訪問なので、花の顔ぶれも変わっているようだった。鮮やかな色彩にレンズが引き寄せられていく。

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あっという間に2時間が過ぎていた。この季節になるとさすがに暑い。集中力も途切れてきたので日陰で休むことにした。園内には三線のBGMが流れている。

マクロレンズで虫たちとの距離は縮まった。同時に、ピントとの闘いも始まっていた。対策はとにかくたくさん撮ること。ヘタな鉄砲も数撃てば当たる(こともある)のだ。

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2008年6月 6日 (金)

気分はスパイラル

今週は仕事にあぶれてしまった。火曜スタートの仕事が予定されていたのだが、クライアントのゴーサインが下りないという。そのままズルズルと金曜に至った。なしくずし的にキャンセルという結末を迎えるのかもしれない。

セミリタイア暮らしを実践するために沖縄へ来たので、仕事が少々途切れても抵抗はない。ただ、宙ぶらりんの状態で仕事を待ち続けることに疲れてしまった。

金曜日、近くの公園へ写真を撮りにいく。昨日、一昨日と連絡はない。きっと今日もないだろう。仕事のメールは携帯に転送されるので、あえて自宅で待つ必要もない。

午前中なので公園は閑散としていた。例によってタムロンの272Eを持参。花畑で虫やクモを見つけて写真を撮る。いつものようにマニュアルでピントを合わせ、雨あられとシャッターを押す。

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タイワンハネナガイナゴ
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ホソハリカメムシ
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ホシスジオニグモ

遊歩道に沿って虫を探していると、生け垣の植物の茎が螺旋を描いているのに気がついた。肉眼では絡まった糸のようにしか見えないが、マクロレンズを通すと強靱なバネのように映る。

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撮影に熱中していると雨が降ってきた。小走りに駐車場へ向かう。自宅へ戻り、撮影した写真をパソコンで表示する。生け垣の植物を撮った写真に惹きつけられた。

グルグルと執拗に螺旋を描く茎。見えない力で封印され、自由を奪われているようにも見える。自然の一部を切り取ったマクロ写真に、自分の心象風景がそのまま映し出されているような気がした。

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