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2009年1月28日 (水)

伊部岳に登る

山だらけの沖縄本島やんばるエリア。林道は網の目のように張り巡らされているが、登山の対象となる山は限られる。そのやんばるで気になる存在が伊部岳だった。登山口の近くにオキナワタマジロガシの巨木があることでも知られている。今回、巨木見学を兼ねて登ってみることにした。

県道70号を北上し、安田への分岐を過ぎてすこし行くと左側に牛舎風のJAの建物がある。ここにクルマを停めて山に向かって林道を登っていく。道はコンクリートで補強されているが、しばらく歩くと滑りやすい粘土質の道になる。視界が開け、右前方に伊部岳が見えてきた。

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さらに進むと右側に「国有林」の白い標識がある。オキナワウラジロガシの巨木へはこの右の道を下りていく。

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沢まで下ると道は上りになる。道は赤土で滑りやすく、えぐられて細くなっている箇所もある。低い尾根に沿って深い森のなかを進む。鳥の声が交錯し、下草が木漏れ日を受けてきらきら輝く。ちょっといい雰囲気だ。

山に分け入るにしたがって大木が目立つようになる。道はよく踏まれており、迷う心配はないのだが、巨木がなかなか姿を現さないので不安になる。さらに進むとそれとわかる風格のある大木が見えてきた。

うーん、デカい。ガジュマルの大木とはまた違う、硬質でどっしりとした存在感。まさに山の主という感じだ。角度を変えて何枚も写真を撮る。

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生命力に満ちた巨木に会えて満足し、もう帰ってもいいくらいの気持ちだった。しかし、このあとは伊部岳登頂がひかえている。国有林の標識まで戻り、数十メートル進むと右に入る道がある。ここが伊部岳の登山口らしい。

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この鉄柱が登山口のサイン

伊部岳への登山ルートも粘土質の道。浸食されて歩きにくい箇所もある。傾斜もけっこうきつい。急な登りが山腹を巻く道になり、ひと息ついていると鳥獣保護区の赤い標識が立っていた。

ここで道が二手に分かれている。右の道をいく。すこし登ると前方が明るく開けていた。伊部岳の山頂だった。山頂では木が一部伐採され、東海岸が見える。

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伊部岳山頂からリーフの海を眺める。

昼食後、下山する。時間がまだ早いので、鳥獣保護区の標識から左に下りていく道を歩いてみることにした。

周囲にはシダが群生し、木が梢高く伸びて原生林のように見える。道に沿って石垣が造られていた。大宜味村で見かけた、イノシシから畑を守る猪垣かもしれない。そうだとしたら、昔はこのあたりも畑だったのか。

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沿道の苔むした石垣

さらに周りをよく見ると、植林と思われるスギの木が混じっているのに気がついた。ワイルドな亜熱帯の森に呑み込まれつつあるが、数十年前、この一帯はもっと開けた場所だったのかもしれない。

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やんばるの森に植えられたスギ

踏み跡はさらに続いている。キリがないので適当なところで引き返すことにした。分岐の標識を過ぎて、イヤ~な赤土の下りにさしかかる。傾斜が急な箇所では滑らないように腰をかがめて慎重に進む。安全対策に軍手は欠かせない。

登山口に着くと、このまま帰るのは惜しい気がした。未舗装の林道をさらに先へ進む。

これが正解だった。左側は鬱蒼とした谷、右側の斜面はシダで覆われている。自然散策にぴったりの雰囲気。森林浴スポットとして知られる与那覇岳の登山道を彷彿させる。ただ、路上に草が茂るこちらのほうが野趣豊か。

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30分ほど歩くと、道が二股になっている箇所にでた。「育成複層林整備」と書かれた白い標識が立っている。やんばるの森は十分に堪能したのでこの地点で引き返す。

夕方になってまた陽が差してきた。写真を撮りながらノンビリ歩いていく。

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オキナワウラジロガシの巨木、伊部岳山頂からの東海岸の眺め、苔むした石垣の山道、そして林道での自然散策。盛り沢山の一日だった。名護からでもそこそこ距離はあるが、時間をかけて来た甲斐があったと十分に思わせてくれる自然豊かな山域だった。

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コメント

オキナワウラジロガシの巨木、本当に素晴らしかったです。何度も見に行きたい気もしますが・・・。
伊部岳は結構ハードな登りでした、岩場もないので楽だろうと思っていましたが翌日は筋肉痛でした。
県民の森の遊歩道で足腰を鍛えて毎年一度はヤンバルの山をすべて廻りたいです。

投稿: | 2009年2月20日 (金) 21時43分

コメント、ありがとうございます。あの巨木は本当に見事ですね。見る角度によって印象が微妙に変わるし・・・。伊部岳の登りはキツイですね。個人的にはウラジロガシや林道散策のほうが楽しめました。

投稿: tokajar | 2009年2月20日 (金) 22時46分

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