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2009年6月

2009年6月25日 (木)

羽地内海を漕ぐ

クルマのルーフに載せてスタンバイ状態となった愛艇のケイパー・アングラー。あとは海に浮かべる日を待つだけ。翌日と翌々日は風が強く、カヤック移動による筋肉痛もひどかった。風と筋肉痛が収まった今日、ついに初航海を迎えることに。

とりあえず近場の21世紀の森ビーチへ向かう。浜にでると向かい風でそこそこ波がある。すこし迷ったが、より条件の良さそうな羽地内海へ移動することにした。

昨年、インフレータブル・カヤックの初航海に臨んだ場所にクルマを停める。波はほとんどない。ルーフからカヤックを下ろしてシートその他を装着し、カメラや飲み物など必要なものを積み込む(ちなみに釣り道具はなし)。離岸したときのポカリと浮いた感覚がなんともいえない。

とりあえず沖に向かって漕いでいく。インフレータブル・カヤックと比べると、やはり安定感がある。シートの座り心地もよく、海面からの位置も思ったより高い。

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海水とカヤックの色がほとんど同じ。保護色か。

羽地内海の中央付近まで漕ぎ進めてしばし休憩。わずか1キロ程度の沖合に過ぎないが、陸ははるか彼方に遠ざかり、道をいく車が豆粒のように見える。海面をプカプカ漂う浮遊感がたまらない。そして、陸から遠く離れたことで得られる開放感!

海面が徐々に波立ってきた。風が出てきたようだ。出航場所に向かって戻り始める。向かい風のためになかなか進まない。バウ(船首)に波が当たり、バッシャン、バッシャンと音がして船体が揺れる。そのたびに波しぶきを浴びる。

向かい風で波があるときの直進性能はあまり高くなさそうだった。3.3メートルと全長が短いカヤックの構造上の限界なのかもしれない。

鬼漕ぎを続けているといつしか風は弱まり、陸の護岸が近づいてきた。行きに感じた心休まる喜びと開放感。帰りに感じた恐怖と切迫感。短い時間内での天国と地獄のような感覚の落差に驚くとともに、海がもつ二面性を改めて感じた。

陸を目前にすると、このままカヤックを降りるのが惜しくなってきた。そのまま東方向へと漕ぎ進める。仲尾次漁港の沖合にある堤防に沿って進み、さらに奥武島方面へ向かう。

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水深が浅い。海底の石が透けて見える。目の前に砂浜のある島が見えてきた。昼食と休憩を兼ねて上陸する。

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正面に屋我地大橋が見える。あの橋の向こうにはリーフの海が待っている。ちょっと行ってみたい気もしたけど、向かい風の恐怖を味わった後なのでおとなしく帰ることにした。

帰路もバッシャン、バッシャンの向かい風で苦労する。途中で風が弱まると気持ちも穏やかに。周囲の景色を楽しみながら出航場所までのんびりとパドリングを楽しむことができた。

短い艇はやはり場所を選ぶというのが今日の初航海での印象だった。羽地内海なら強い向かい風で戻れなくなっても対岸に上陸できる。そこでタクシーを呼び、人間だけ出航場所に戻ることもできるだろう。これが外洋だったらそうはいかない。対岸は中国だなんて考えるだけで恐ろしい。

羽地内海などの内湾、もしくはリーフ内がこのカヤックの主な活動場所になりそうだ。もうひとつの課題はパドル。パドルを良いものに変えることで速度アップや疲労の軽減が見込めるという。

そんなわけで、気がついたら4万円のパドルをインターネットで予約していた。カヤックが来てからというもの、すごい勢いでカネがバッシャン、バッシャンと砕け散っていく。嗚呼・・・。

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2009年6月22日 (月)

オン・ザ・ルーフ

カヤックを車のルーフに載せるために必要なモノは揃っていた。あとはアパートの部屋に置いたカヤックを地上に降ろすだけ。

アレを5階から1人で降ろす。考えただけで筋肉痛になりそうだった。体調不良も重なって、実行日はズルズルと先延ばしになっていた。

とはいえ、いつまでも部屋に置いたカヤックを眺めているわけにはいかない。平日の午前中、一念発起して実行に移すことにした。途中で何度も休みながらなんとか下まで運び降ろす。最後の力を振り絞ってカヤックをクルマのルーフへ。暑さと疲労でもうグッタリという感じ。

Thuleのカヤックキャリアにカヤックを上向きに載せて付属のストラップで固定する。安定感があっていい感じだ。風や振動にも十分耐えられそうな気がする。

見た目も悪くない。クルマ(パジェロミニ)とカヤックの全長がほぼ同じ。ともにグリーン系なので色の調和もとれている。ルーフにカヤックを載せっぱなしでも違和感はさほど感じない。むしろカッコイイかも。

問題は紫外線だった。ポリエチレン製のカヤックは紫外線に弱い。あいにくアパートの駐車スペースに屋根はない。UVシートでカヤックを紫外線から守る必要がある。

ルーフのカヤックをUVシートで覆うのは大変だった。風の影響を受けるし、位置が高いのでバンドで固定する作業もやりづらい。

さらに問題なのは完成後の姿。巨大なゴミ袋のようにみえる。昔、現代美術の展覧会に似たような「作品」が展示されていたっけ。

屋根のある駐車場ならUVシートを使用せずにカヤックを保管できただろう。が、現状ではUVシートを使うしかない。そうなると巨大なゴミ袋を常にルーフに載せて走ることになる。できればそれは避けたい。

そう考えると、自宅のアパート以外の場所にカヤックの保管場所を確保するしかないのかも。その候補地のメドもついてきた。

目前に迫っていたはずの海人(ウミンチュ)デビュー。その道は遠く、険しく、面倒くさい。

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2009年6月15日 (月)

冒険者たち

毎年、梅雨どきになると体調が悪くなる。症状は胃に現れることが多い。今年もそうだった。発端は酒だった。

3軒目の店をでた頃には午前2時をまわっていた。外へ出ると、酔いで足がふらついている。今日は飲み過ぎたと思いながら歩いていると、何かにつまずいて転んだ。途中で甘いものが欲しくなり、コンビニでかりんとうを買う。お釣りを受けとる手が血だらけなのを見て、店員が一瞬ひるんだのを覚えている。

翌日は二日酔いで一日寝ていた。その夜から胃痛がはじまった。薬を飲んでも効かない。重苦しい痛みに悶々としながら一夜を明かす。寝つけたのは朝の9時過ぎだった。

目を覚ますと夕方になっていた。痛みはおさまったものの、胃の不快感は続いている。食欲もほとんどない。家から一歩も出ないまま一日が暮れていく。

食欲不振は翌日もつづいた。ベッドからリクライニングチェアに場所を移し、録りためたBSの映画を7本つづけて鑑賞する。食うものも食わずに朝から晩までずっと映画を観ていたことになる。リクライニングチェアだとラクな姿勢を保てるので長時間の映画鑑賞が苦にならない。

7本の作品でとりわけ印象深かったのが「冒険者たち」。中学生の頃、この映画をテレビで観た記憶がある。男2人に女1人というフランス映画にありがちな設定だが、この3人は粒ぞろいで魅力が際立っていた。若くて甘いアラン・ドロン、渋いリノ・ヴァンチュラ、そして可憐なジョアンナ・シムカス。

中学時代に初めて見たとき、ジョアンナ・シムカスがアラン・ドロンではなくリノ・ヴァンチュラを好きになるという話の展開に魅了された。イケメンの若者ではなく冴えない中年男を選んだ若い娘の心情に、一筋縄ではいかない人生の奥深さを垣間見た気がした。

しかし、数十年経過してふたたび観た映画の印象はガラリと変わっていた。リノ・ヴァンチュラがカッコイイのだ。完全にアラン・ドロンを食っている。これなら若い娘が好きになるのも無理はない。

リノ・ヴァンチュラが演じるローランの魅力の源泉となっているのが夢を追いつづける情熱だ。レーシングカーのエンジニアとしての夢が挫折しても、新たな冒険へと旅立っていく。

歳をとっても人間は情熱を持ち続けることができる。3人の夢追い人を描いたフランスの「青春映画」の名作を久しぶりに観て、改めてそんなことを思った。

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2009年6月 3日 (水)

めぐりあうコンデジたち

カヤックの入手を機に防水機能付きのコンデジ(コンパクトデジカメ)を購入した。ペンタックスのOptio W60。例によって価格.comを参考にし、価格や重さを考慮してこれに決めた。

ニコンD50の水没以来、水に対して神経質になっていた。そのトラウマからやっと解放され、雨の日にも好きなだけ写真が撮れる。それだけでもメリットは大きい。

加えて、このデジカメでは水深4mまで撮影可能だという。リーフ内でカヤックを漕ぎながら手軽に水中撮影を楽しめそうだ。去年、花や虫のマクロ写真にハマったように、海中でも新しい被写体との出会いが待っているかもしれない。

Optio W60の購入と前後して、ソニーのDSC-U40がCCD不良の無償修理を終えて帰ってきた。U40は5年前に初めて購入したデジカメだった。以来、旅の友として大活躍。単焦点レンズで200万画素とスペックは奥ゆかしいが、とにかく小さくて軽い。デザインもシンプルで愛着のわくカメラだった。

ヤフーのオークションでこのU40が結構高く売れるという。その噂を聞きつけて、使用不可の状態だったものをメーカーの無償修理に出していた。U40が現役に復帰し、W60が新規に参入したことでわが家のコンデジ路線は急に賑やかになった。

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手前からSony DSC-U40、PENTAX Optio W60、Nikon COOLPIX P5100、Canon IXY DIGITAL 60

Optio W60の試写とU40の動作確認を兼ねて名護市民ビーチへいく。W60は小型軽量だがホールド感は悪くない。液晶も大きくて綺麗。ただシャッターがやや固く、強く押さないと切れない。手振れ補正がないので、注意しないとブレの原因になりそうだ。

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Optio W60で撮影

画質も及第点。防水であることを考えれば期待以上かも。シャツの胸ポケットに入るサイズなので、散歩用カメラとしても使えそうだ。

一方のDSC-U40。握り寿司よりひとまわり大きいボディで、液晶は1インチと切手並み。小さすぎて構図の確認には使いづらいが、えいやーとフィーリングで撮った写真が何故かいい味をだしていたりする。

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DSC-U40で撮影(フォトショップで修正済み)

ヤフオクで売りさばくつもりだったU40。復活した実機を手にしたらフツフツと愛着が湧いてきた。修理後いつまで使えるかは未知数だが、とりあえず手元に置いておくことにした。

今後もカメラは増えることはあっても減ることはないだろう。高温多湿な沖縄に住み続けることを考えれば、カメラの保管用に防湿庫を購入したほうがよいのかも・・・。

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2009年6月 2日 (火)

名護vsコザふたたび

カヤックの実物が届くと、その保管場所について改めて考えるようになった。今住んでいるアパートでは、クルマのルーフ以外に保管場所の選択肢はない。クルマとカヤックは一心同体、常に行動を共にすることになる。当然、不都合もあるだろう。高さ制限のある駐車場は使えなくなるとか。

それでもカヤックが欲しかった。多少の不便は忍ぶつもりだった。だが、部屋に置いたカヤックを眺めるとやはりデカいと思う。これを常に屋根に載せたまま走るのか。そう思うと気が重くなってきた。カヤックも早く傷みそうだ。

カヤックの保管を考えれば、やはり一戸建てが望ましい。クルマとカヤックを置くスペースを備えた安い貸家をインターネットで探してみた。名護では手頃な物件が見あたらない。条件に該当する物件を見つけるには、沖縄市やうるま市まで対象範囲を広げる必要があった。

3軒に絞った物件を視察する。沖縄市の貸家には好印象をうけた。坂道を登りつめたところにあり、静かな環境。間取りは2LDK、家賃は5万を切っている。クルマとカヤックの置き場所は十分だった。

コンビニは多少遠くなるが、スーパーは歩いて行ける。問題は坂がキツイことか。電動自転車が欲しくなるかも。

視察を終えて名護へ向かってクルマを運転しながら、さまざまな思いが交錯していた。物件は悪くない。ただ、場所が沖縄市というのが引っかかる。泡瀬では埋め立て工事が進行していた。近くには嘉手納基地もある。飛行機の騒音は実際に住んでみないとわからない。

2年半前、沖縄へ移住するにあたって名護とコザのどちらに住むかで迷ったことを思い出していた。音楽やアートで知られるディープな街vs自然が豊かでまったりとした街。結局、21世紀の森ビーチからの眺めに魅了されて名護に決めたのだった。

許田を過ぎ、名護の街並みが目の前に迫ってきた。この景色を見るたびにホッとした気分になる。ああ、帰ってきたと感じる。

夕方、21世紀の森公園へいく。名護岳から恩納岳へと続く弛緩した山並みを眺めながら、やっぱり名護はいいなぁと思った。この街のまったりとした空気に一度染まってしまうともうヨソへは移れない気がする。時間をかければ希望にちかい物件が名護でも見つかるかもしれない。

2、3日後、沖縄市の物件はホームページから消えていた。借り手が決まったのだろう。ああ、もったいないと思った。同時にどこか救われたような気分だった。

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