« 浮かばない休日 | トップページ | アイラの教え »

2013年5月31日 (金)

アイラモルトの悦楽

若い頃の自分にとってウイスキーは2種類しかなかった。すなわち、高級ウイスキーと安物のウイスキー。高いのはオールドやリザーブ、安いのはトリスやホワイト。

学生で金がないから飲むのはもっぱら安いほうだ。たまにオールドなどを飲むと、高いウイスキーはさすがに旨いと感激した。何がどう旨いのかは説明できない。高いから旨いのだ。そもそも水割りで飲むので味の違いはよくわからなかった。

30代以降になると、ウイスキーを飲む機会が極端に減った。翌日が仕事のときはビールが無難に思えたし、ゆっくり酒を飲みたいときは日本酒を選んだ。日本酒なら味の違いがわかる。自分の好きな銘柄を思い浮かべることもできた。

自分にとって無縁な存在だったそのウイスキーが、なぜか今、マイ・ブームとなっている。

コトの発端はバー通いだった。ユンタクが目的だったので、酒はビールでもよかった。それがいつしかハイボールとなり、よりダイレクトなロックへと変わっていった。

そして今、シングルモルトのスコッチ・ウイスキーにハマっている。とりわけアイラモルトが好き。イギリス・スコットランドのアイラ島にある蒸留所で製造され、いずれ劣らぬクセモノぞろいだ。その特徴は、潮の香り、ヨード香、スモーキーなどと形容される独特の強い香りにある。

最初の出会いはラフロイグだった。ひとくち飲んでウヘッと思う。正露丸のような臭いがするのだ。それでも、飲み続けるうちに旨いと感じるようになった。

まだアレコレ飲み比べている段階だが、銘柄ごとに強い個性を感じる。最近は、香りを楽しめるように水でウイスキーを1対1に割ったトワイスアップで飲むことも多い。

S130525w6_02e
アードベッグ。とりわけスモーキーなアイラモルト

20代の頃、手っとり早く酔える効率的な道具でしかなかったウイスキーが、歴史と文化、自然風土を濃縮した「作品」となって目の前に並んでいる。歳を重ねることで新たな愉しみが得られたとしたら、それもまた良しと思うべきなのかもしれない。

S130525w6_01ee_2
香りに酔う、味に酔う、そしてラガヴーリンをトワイスアップで飲む自分に酔う

|

« 浮かばない休日 | トップページ | アイラの教え »

コメント

こんにちは tokajarさん
いろんな事で有名なアイラ島蒸留所のウイスキーを飲む・・雨続きの天候ではカヤッカーもお酒を飲むしかないですね!しかもこだわりの逸品のようですね。
若い頃2級酒のトリスをよく飲み、たまにオールドを注文しましたが明らかに違った。

アードベッグ、飲んでみたいと思います。

投稿: Denali | 2013年6月 5日 (水) 11時17分

アイラモルト、ひととおり飲み比べてみましたが、お気に入りの1本が絞りきれずにいます。個性があってどれも良いということなのか、ウイスキーの味はやっぱり自分にはわからないということなのか・・・。

投稿: tokajar | 2013年6月 6日 (木) 15時01分

こんばんは tokajarさん
遠いアジアの私達からは歴史あるウイスキーの味は分からないかも。でも焼酎や日本酒のテイストは日本文化なので評価しやすいですね。
これだけではつまらないからいろんな異文化に(今回は酒ですね)興味を持つのが面白い。tokajarさんのブログは文学入ってますよ。いつも楽しみにしています。

投稿: Denali | 2013年6月10日 (月) 23時33分

その遠いアジアのジャパニーズ・ウイスキーが今や世界の5大ウイスキーの1つに数えられるのだからたいしたものです。バーではアイラモルトを飲み、自宅では山崎を飲むなんてのもアリですね。

投稿: tokajar | 2013年6月12日 (水) 03時20分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 浮かばない休日 | トップページ | アイラの教え »